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年会長ご挨拶

第16回日本安全性薬理研究会学術年会を、千里ライフサイエンスセンター(大阪)において2025年2月20日(木)と21日(金)の2日間の日程で開催いたします。日本安全性薬理研究会学術年会は、2009年に発足した日本安全性薬理研究会(Japanese Safety Pharmacology Society, JSPS)によって、国内の安全性薬理に関わる研究者が一同に集い、その技術や知識を交流する場を提供する目的で設立されました。設立以来、本学術年会は、安全性薬理研究を科学面とレギュラトリーサイエンスの両面から支える集いとしての役割を果たしてきたと考えます。

今回の学術年会テーマは「安全性薬理の未来を切り拓く -臨床予測の限界打破-」としました。医薬品開発において多様なモダリティが増加する中で、安全性薬理試験には従来の定型的評価手法にとどまらない多様なアプローチが求められています。しかし、「初めてヒトに投与する前に実施する」重要な試験であるという位置づけは変わりません。そこで、非臨床の立場から創薬に関わる際、常に直面する課題、すなわちヒトへの外挿性や臨床予測の限界について改めて見つめ直し、それらを打ち破るべく最新の研究成果を共有できる会にしたいという想いを込めました。

特別講演、海外招待講演、そしてシンポジウムセッションでは、循環器系及び中枢神経系分野でご活躍される先生方に本テーマのヒントとなるようなご講演をしていただける予定です。またケーススタディとして、QT延長リスクや中枢毒性所見など、製薬会社が実際に直面した安全性懸念の中から各社が取った戦略について、規制当局側及び製薬会社側それぞれの視点でいくつかの事例をご紹介いただきます。企業側からのケーススタディでは、聴講される皆さま参加型の少し趣向を凝らした形式でのご発表を計画しています。

今回の一般講演では従来のポスター発表に加えて口頭発表セッションを設けます。安全性薬理の次世代を担う人材育成は、どの企業、施設においても喫緊の課題の1つに挙げられると感じております。安全性薬理の未来を切り拓くべく若手世代から、最新の研究成果の御発表をしていただきたいと思っています。口頭発表演題は事前に要旨から選抜し、当日ご発表いただいた方の中から優秀発表賞の選考を行う予定です。多数のエントリーをお待ちしております。

第16回学術年会は、前回年会に引き続き大阪・同会場での開催となります。ご参加いただく皆様にとって実りの多い学術年会となるよう、運営委員一同最善を尽くして準備しております。梅香る季節に、多くの方々が大阪会場まで足を運んでくださることを心よりお待ち申し上げます。

第16回学術年会長:新井 透子
(塩野義製薬株式会社)

第16回学術年会長

第16回学術年会長:新井 透子
(塩野義製薬株式会社)

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