目次
ローンボウルズの起源は「数千年前、古代エジプトで行われていた」という説もあるほど、歴史のある競技です。
現在行われている競技の原形は、19世紀イギリス。16世紀には類似のゲームをおおぜいのひとが楽しんでいた形跡が見られるそうです。ローンボウルズは、ボッチャやペタング、カーリングの起源となったスポーツです。
(ローンボウルズの歴史 | 認定NPO法人ローンボウルズ日本 より)
(体験会のようす)
日本ではあまり馴染みがありませんが、世界中に200万人の競技者がいる国際的スポーツ、英国生まれのローンボウルズ。とりわけ母国英国はじめ、オーストラリアやニュージーランドでは、若者から高齢者まで楽しむ、「国民的スポーツ」になっているそうです。
体験会が開催されると聞き、伺ったのは「いばらき×立命館DAY2026」、開催会場の立命館大学茨木キャンパスです(大阪府茨木市)。初夏の陽気の5月17日(日)、広大なキャンパスに家族連れ等参加者であふれるなか、会場の屋内アリーナに向かいました。
ローンボウルズを一言で説明すると「芝生の上で、合成樹脂でできた偏心球をころがしてジャック(目標球)に近づけることを競うゲーム」(ローンボウルズについて|認定NPO法人ローンボウルズより)よく似たゲームにペタンクがありますが、芝生の上で競技することと、ボウルをゆっくりと転がすことに違いがあります。競技の名前にも、”Lawn”(芝)がつけられています。海外では単にボウルズ(Bowls)と呼ばれることも多く、日本語の発音は似ていても、野球やテニスのボール(Ball)とは区別されています。

(ボウルには、いくつか種類あります)
今回の体験会会場は、グリーンのカーペットを敷いて行われ、通常競技の約半分の長さでした。
それでもずいぶん遠く感じます。通常は約35mの専用コートで行われます。
ボウルを右手のひらにのせ、後ろにふりかぶって転がします。
重心が偏った専用ボウルは、なかなか思ったような軌道を描いてくれません。
勝手に曲がってしまうのです。
目標となる「ジャック」を目指そうとすると、大きく弧を描いて反れる感じがしました。
ただ、あまり力は必要ないようです。興味津々で近づいてきた子どもたちも、大人たちが見守るなか、ボウルを転がします。
「当ててやろう」「うまいことやってやろう」ーつい「いい格好」したくなる大人たちより、無心に、ただボウルを無邪気に転がす子どもたちのほうが、ジャックに近づけている印象です。
これもこの競技の面白さのようです。「老若男女、障害の有無にかかわりなく、だれでもいっしょに対等に競技ができる」(認定NPO法人ローンボウルズ日本 パンフレット)は、ほんとうでした。
「体験希望者、募集中!!」のチラシには、「対象者:小学生~100歳」という年齢幅の広さに驚きました。
(挑戦中の、親子連れ)
吉中さんは、健康科学・スポーツ科学等の研究者であり、介護予防プログラム普及やクリケット、ローンボウルズなど、グローバルな活動を展開されています。もちろんローンボウルズの競技者です。
「介護予防や健康づくりにも、とてもいい効果があります。みなさんにぜひやってほしいと思っています」
「投げたボウルはゆっくり転がっていくでしょう。ジャックに到達するまで、十数秒かかるの。そのときに、自分のフォームを内省できるのも、よいですね」(吉中さん)

(吉中康子さん)
今回おさそいいただいた小山さんは、「ローンボウルズ日本代表/認定NPO法人ローンボウルズ日本 理事長/元中学校教員」という経歴の持ち主です。
いかにローンボウルズが「勝つこと以上に、素晴らしい仲間と出会い、敬意と感謝を学び、人として成長できる場」かということを、熱を込めて語ります。
「まず年齢は関係ないです。ちょっと見てるだけでも、わかるでしょう。
子どもたちから、全国大会には90歳の選手も出場します」
「障害の有無も関係ない。車いすユーザーも、日本選手権で優勝できるんです。視覚障害、聴覚障害のある選手もいます。オリンピックとパラリンピックのように、障害の有無で選手をわけません。みんないっしょに競技するんで す」(小山さん)
(小山潤さん)
そうなんです。このスポーツは究極のインクルージョン競技、チームに障害のある選手がいても、いなくてもかまいません。
「競技したいひとは、どなたも大歓迎ですよ!」とおっしゃいます。
「私はこの競技を、「スポーツ」という枠を超えて “インクルーシブな社会を実現するロールモデル” として日本中に広げたいと、本気で考えているんです」(小山さん)
小山さんら、ローンボウルズ日本のみなさんは、いま全国各地で、講演・体験会・学校連携・福祉施設交流・国際交流イベント等を行いながら、「ローンボウルズを日本に根付かせ、真にインクルーシブな社会を実現する」という大きな夢に向けて走り続けています。
世界で数百~数千種類、数えきれないほどある球技。なかでもローンボウルズは、「だれでも」わけへだてなくプレイできるインクルーシブでアクセシブルなスポーツです。みなさんも、ぜひ体験していただきたいです。
「アクセシビリティ」とは、利用しやすさ、行きやすさ、便利であること等の意味で使用されます。大切なことは、障害の有無や年齢、身体的な制約、利用環境に関わらず、すべての人が情報、製品、サービス、施設をスムーズに利用できる「利用のしやすさ」や「近づきやすさ」であることです。もとのaccessibilityには、friendly(親しみやすさ)という意味も含まれます。
長年にわたって、当社はサービスを受ける方の障害の有無にかかわりなく、リアルタイムに確かな技術と方法で、正確な情報をお届けしてまいりました。「合理的配慮の提供」義務化への対応も、まったなしです。情報アクセシビリティで、よりインクルーシブな社会を目指します。
▼認定NPO法人ローンボウルズ日本 公式サイト https://bowlsjapan.org/
▼元教諭が挑む垣根のない世界の実現【スポーツ】You Tube
https://www.youtube.com/watch?v=Dr1Lx0Hfjaw
(2025年12月12日オンエア)KBS京都ニュース&ライブ【公式】
「『人生は一度きり、やりたいことをやるべきだ』と 中学教師を離職して『ローンボウルズ』(カーリングやボウリングのルーツ)に人生をかける京都市在住の男性を取材しました。」