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岩手大学理工学系第一技術室 電気電子通信技術グループ×Astem 全国瞬時警報システム(J-ALERT)による「テレビコントローラー」(岩手大学理工学系第一技術室開発)「アイ・ドラゴン4」(アステム社)自動起動実験に成功しました


2022年2月16日、総務省消防庁による「全国瞬時警報システム(Jアラート*)」を用いた全国一斉情報伝達訓練がおこなれました。

弊社は岩手大学理工学系第一技術室 電気電子通信技術グループ(岩手県盛岡市/担当:千葉 寿先生)と「テレビコントローラー」及び「アイ・ドラゴン4」の自動起動実験を行いました。

 

定刻の午前11時、Jアラートの情報伝達試験信号が全国の行政機関に発信されました。

このシステムは、岩手大学に設置された「防災ラジオ」が受信した「Jアラート」の信号を大阪府大東市サーティホール会議室に設置した「アイ・ドラゴン4」が検知、音と光の点滅により警報をお知らせするとともにテレビを自動起動させNHKの災害情報を視聴するというしくみです。

 

当日は岩手大学(盛岡市)と「アイ・ドラゴン4」(大東市)の双方を映像でつなぎ、刻一刻とせまる定刻の「午前11時」のカウントダウンの決定的瞬間を、ともにむかえました。

 

岩手大学研究室の防災ラジオがJアラートを受信すると即座に起動、「これは、Jアラートのテストです。」とテスト放送が流れました。約10秒後、大東市に試験設置された「アイ・ドラゴン」と接続された光警報器が点滅しながら同室内のテレビが自動的に電源ON、音量を上げながら民放テレビ局から自動的にNHKに切り替わりました。

当日は大東市危機管理室ご担当者が見学に見えました。聞こえない方・聞こえにくい方はもちろんのこと、全ての方に警報を届けるシステムに高い関心をもって、ごらんいただきました。

成功裏に終えた実証実験のあと、岩手大学研究室の先生方と遠隔でお話をうかがいました。

千葉寿先生は岩手県ご出身、東日本大震災後「防災」に照準を合わせた研究、活動に尽力されておられます。電波の受信状況や障害のあるなしに関わらず、「すべてのひとに必要な情報を届けきる」ことがいかに大切か、お話くださいました。

 

阪神・淡路大震災発生時、当時のテレビニュースに生字幕はなく、NHKが教育テレビを「安否情報」にあてたため、聞こえない人の最大の情報源であったNHK教育テレビ「手話ニュース」が放送されませんでした。その結果、聴覚障害者はテレビから大切な情報を得ることができませんでした。このような痛苦な経験をふまえて、当事者団体とともに障害者専用放送局を立ち上げ、その番組名を「目で聴くテレビ」と命名しました。

「アイ・ドラゴン4」は、手話と字幕の番組「目で聴くテレビ」を見るための専用受信機として開発されました。「いのちを守る」ために必要な情報を必要なひと全てに届けきる、という究極の目的は弊社もいっしょです。こうしたとりくみを通じ、ひとりでも多くの方が救われることを願ってやみません。

 

「目で聴くテレビ」「アイ・ドラゴン4」へのお問い合わせは

株式会社アステムソリューション事業部

担当:ソリューション事業部 西田

TEL:06-4801-9730

FAX:06-4801-9316

(平日午前10時から午後6時まで)

E-mail:infodragon@astem-co.co.jp

 

 

 

Jアラート*とは
弾道ミサイル攻撃に関する情報や緊急地震速報、津波警報、気象警報などの緊急情報を、人工衛星及び地上回線を通じて全国の都道府県、市町村等に送信し、市町村防災行政無線(同報系)等を自動起動することにより、人手を介さず瞬時に住民等に伝達するシステム。
(平成29年版「消防白書」総務省消防庁ホームページより抜粋)